2021年6月7日

オリンピックの影響は

オリンピックの影響

最近少し疑問に思っていたことがあります。
ANA・JAL株主優待券の価格についてです。

価格が下がらない?

影響は

当サイトをはじめとするANA・JAL株主優待券の格安販売の価格について、最新券が発行された後はもう少し下がるのではないかと考えていました。
どれくらいまで安くなると予測していたかというと、今よりANAで200円、JALで300円程度です。
昨年の12月に最新券が使用開始になった直後あたりの価格に落ち着くと考えていました。
前回の時は適正価格より下がり過ぎた感じもありました。
今回も新型コロナによる減便や人流の低下が今年になっても続いていることで、より優待券も余っているのではないかと思えることや、増資の影響で優待券の発行枚数も増えていることなどから前回並みには下落するのではないかと予測していました。
現状だけを考えると、今もそう思っています。

ところが実際は最新券が使えるようになった直後の価格の比較では200~300円ほど今回の方が高くなっています。
優待券の価格は株式相場の価格と同じで、今の実績と今後の見込みとの両方が関係してきます。
1つ違うのは優待券は有効期限があるので、その有効期限が切れるまでに需要がどうなるかというところでしょうか。
現状の実績からして高いとなると、今後ANA・JAL株主優待券の需要が増えると予測しているところが多いということになるわけですがどうでしょうか?

オリンピックの影響は?
オリンピック

最近耳にするのがタイトルにも書いたオリンピックの影響です。
この記事を書いている時点の話ですが、オリンピックが実施されるのはほぼ間違いないのではないでしょうか。
再延期や中止の賛否は別にして、可能性はすごく少ないというのは間違いないでしょう。
そうなると無観客か観客を縮小かフル開催かです。
私共では当初の実施予定の以前から、アクセスや宿泊に関して情報を提供していますのでよろしければご覧ください。
五輪のアクセスや宿泊に関するブログ記事はこちら
最近の情報番組から伝わってくる話をまとめると、観客数をどうするのについては20日に「緊急事態宣言」が終了した直後に公表されるのではないかということです。
つまり開催約1カ月前ということになります。

オリンピックによる株主優待券の需要や価格アップがあると考えている人達にとっては、そこまでは希望が持てるということになります。
その中には、実際にオリンピックが観客を入れて開催されると需要が増えて価格が上がるので今の間に仕入れておこうとする業者もいます。
また、観客がANA・JAL株主優待券利用することになれば価格も上がるので、それまでは手放すのを待とうという株主の方の話も聞いたことがあります。
いずれもオリンピックが起爆剤になり、今まで使用されていなかった優待券需要が急回復してダブついていた券が消化されると考えてのものです。
でも実際にコロナによる減便や人流の低下で、余っていた優待券が一気に使われるのものなのでしょうか?
ANAが公表している搭乗実績を見てみました。

ANAの搭乗実績から見る

ANAは

コロナの影響が最後の1か月を除きほとんどなかった2019年度に比較して、2020年度は国内線旅客数が3025万人減っています。
2019年で最も旅客数が多かったのが8月で450万人です。
この時の提供座席数は570万席です。
オリンピックが観客ありで行われた場合は、前後数日間も人の動きが活発になるでしょうがそれでも3週間ほどからせいぜい1カ月です。
もしこの1か月間すべての便が満席でも、恐らく2019年で一番人が活発に動いた8月の提供座席数570万を大きく上回ることはないはずです。
2020年に3025万人減った搭乗者を、最大見積もっても570万の搭乗者では到底カバーできるものではないと思いませんか?
しかもこの570万席は五輪とまったく関係のない地域の路線も含まれますし、現実的に全便満席などありえません。
加えてこれはオリンピックに観客をフルに入れて行うという、最も人が移動するパターンでのことです。

もちろん上記の数字は株主優待券についてそのまま当てはまるわけではありませんが、国内線搭乗者が2020年は前年に比べて割合でいうとマイナス70%なので、当店の現物販売も含めた格安ANA優待券の落ち込みとも全く矛盾する数字ではありません。
ここまでの話をまとめると、オリンピックがフル観客で実施されてそのことでANAやJALをはじめとする航空会社が最大限の恩恵を受けたとしても、そのことで消化される株主優待券の量はそれまでに未消化だったものに比べると極わずかでしかないのではないかということです。
まして無観客だったり大幅に観客規模を縮小しての開催であれば、まったく影響はなさそうです。

ただ注意していただきたいのは、これまで書いたのはあくまでも優待券の枚数や搭乗者の数についてのことです。
ほとんどの方達が実際に搭乗者がどれだけ減って、五輪需要が最大でどれくらいになるという計算などしないで感覚だけで動いています。
そのため、もしかすると観客ありでオリンピックを開催するということになると一時的には価格が上がるかもしれません。
しかし今回書いたことが正しいようであれば、いずれは適正な価格に落ち着いてくると思います。

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