2026年7月3日

【五反田散策】池田山の高級住宅街と歴史ある庭園を巡る

五反田

老舗洋食から始まる、五反田さんぽ

五反田

五反田と聞くと、飲食店やオフィス街が立ち並ぶ賑やかな街を思い浮かべる人が多いでしょう。
しかし駅から少し歩くと、そこには都内有数の高級住宅街「池田山」が広がり、歴史ある寺院や日本庭園、美術館など、静かで上質な街並みが残されています。

今回は、お目当ての老舗洋食店でランチを楽しんだ後、池田山エリアを中心に庭園や寺院、美術館を巡り、最後は再開発が進む新しい五反田まで歩いてみました。
賑やかな駅前とは対照的な、五反田の意外な魅力を満喫できる散策となりました。

今回の散策コース(約4〜5km)は
グリルエフ(ランチ)→五反田公園→薬師寺東京別院→ねむの木の庭→池田山公園→荏原畠山美術館→五反田ふれあい水辺広場→OMO5東京五反田 by 星野リゾート

まずは腹ごしらえです。
JR五反田駅前、ビルが立ち並ぶ都会の喧騒の中に、まるで時間が止まったかのような趣のある建物がぽつりと佇んでいます。ここが今回のお目当て、老舗洋食店「グリルエフ」です。

昭和の空気をそのまま残したような外観は、それだけで期待が高まります。到着したのはお昼時ということもあり、すでに長い行列ができていました。
人気店だけあって待ち時間はありましたが、そのレトロな雰囲気を眺めながら過ごす時間も楽しいひとときです。
今回注文したのは、もちろん名物のハヤシライス。

五反田

グリルエフ名物のハヤシライス

運ばれてきたのは、昔ながらのソースボートにたっぷりと入った漆黒のデミグラスソース。
じっくり煮込まれた深いコクと香ばしさ、ほんのり感じる苦味が絶妙で、大人の味わいを楽しめる一皿でした。

◆緑豊かな公園から、気品あふれる池田山エリアへ

ランチの後、最初に訪れたのは五反田公園です。

五反田

五反田公園

決して広い公園ではありませんが、地域の人々に親しまれている憩いの場所です。
後から調べると桜の名所としても知られているそうで、春にはきっと美しい景色が広がるのでしょう。公園から続く坂道を歩いていると、高校生らしい男女が楽しそうに坂を上っていきました。何気ない日常の風景ですが、そんな偶然の出会いも街歩きならではの楽しさです。

◆邸宅のような佇まいの薬師寺東京別院

続いて訪れたのは薬師寺東京別院です。

奈良・薬師寺の別院として知られていますが、最初に目にした印象は「立派な邸宅」でした。寺院というよりも、格式ある私邸のような雰囲気があります。

五反田

薬師寺東京別院

実はこの建物は、香道家・山本霞月氏の旧宅を譲り受け、改修して利用しているそうです。そのため門構えや建物全体に、一般的なお寺とは異なる上品さが感じられます。

館内へ入ると、2階には仏さまが祀られており、何人かの方が静かに写経をされていました。
都会の真ん中とは思えないほど穏やかな空気が流れています。尼僧の方がとても親切で、お寺の歴史や写経について丁寧に説明してくださいました。
見学だけのつもりでしたが、お話を聞くうちに写経に興味が湧き、次回はぜひ体験してみたいと思いました。
※2階の仏さまが祀られている場所は撮影禁止です。

高級住宅街に息づく庭園や美術館を巡る

五反田

◆上皇后美智子さまゆかりの「ねむの木の庭」

その後はねむの木の庭へ。

ここは上皇后美智子さまのご実家・正田邸跡地を整備した公園です。
園内は決して広くありませんが、とても落ち着いた雰囲気が漂っています。ここで美智子さまが幼少期を過ごされたのかと思うと、自然と感慨深い気持ちになります。

華やかさを前面に押し出した公園ではありませんが、どこか品があり、静かな時間が流れていました。池田山という土地柄もあるのでしょうか。街全体から落ち着いた気品が感じられます。

◆池田山公園で感じる歴史と緑

続いて訪れたのは池田山公園です。

五反田

池田山公園

池田山という地名は、江戸時代に備前岡山藩池田家の下屋敷があったことに由来しています。
現在も周辺は都内有数の高級住宅街として知られています。公園は池泉回遊式の本格的な日本庭園として整備され、池や滝、石組みが美しく配置されています。

この日は近隣で工事が行われていたため少し音は気になりましたが、それでも都心とは思えないほど緑豊かな空間でした。
公園を出て住宅街を歩くと、立派な邸宅が次々と現れます。一方で近くの小学校からは子どもたちの元気な声が聞こえてきました。
「高級住宅街」という言葉から静かで閉鎖的な街を想像していましたが、実際には子どもたちの声が響く、ごく自然な生活が営まれている温かな街でもありました。

「池田山という土地柄だけに、この街で暮らす人々の日常はどんなものなのだろう」と想像しながら歩くのも、街歩きの楽しみの一つです。

◆坂の上で味わった小さな失敗 ― 荏原畠山美術館

池田山公園からさらに急な坂を上り、荏原畠山美術館へ向かいました。
今回の散策で、最も印象に残った場所かもしれません。高級住宅街の奥へ進み、坂を上りきった先に突然現れる美術館。その立地にまず驚かされます。

五反田

荏原畠山美術館正門

ようやく到着したものの、残念ながらこの日は月曜日で休館日。「庭園だけでも見られるかもしれない」と淡い期待を抱いていましたが、当然ながら敷地内には入れませんでした。完全に下調べ不足です。

「ちゃんと調べてから行動しましょう。」これが今回の散策で得た最大の教訓でした。とはいえ、こうした小さな失敗も街歩きならではの思い出です。むしろ強く印象に残る出来事となりました。

水辺と再開発が映す、新しい五反田の魅力

五反田

◆水辺の癒やしと、進化する五反田

山の手エリアを後にして、目黒川沿いの五反田ふれあい水辺広場へ。

青々とした芝生が広がり、ベンチでくつろぐ人や、のんびり過ごす人の姿が見られました。
目黒川を眺めながら休憩すると、それまで歩いてきた疲れもすっと和らぎます。オフィス街や繁華街の印象が強い五反田ですが、駅近くにこのようなゆったりした空間があることに驚きました。

◆新しい五反田のシンボル「OMO5東京五反田」

最後に訪れたのは、2024年に開業したOMO5東京五反田 by 星野リゾートが入る五反田JPビルディングです。

五反田

OMO5東京五反田

目的は評判になっている空中庭園でした。

以前、ミッドタウン日比谷6階の空中庭園「パークビューガーデン」をご紹介しました。都会とは思えない開放感と、ゆったり景色を楽しめる穴場スポットとして、今でもおすすめしたい場所です。今回も「空中庭園」を求めて訪れました。
ミッドタウン日比谷6階の空中庭園「パークビューガーデン」を紹介した記事はこちら

宿泊者以外でも利用できると聞いていましたが、スタイリッシュなホテルへ入っていくのが少し気後れしてしまい、結局は建物の外観を眺め、1階の飲食スペースをのぞくだけで終わってしまいました。

今思えば少しもったいなかったかもしれません。それでも再開発によって生まれた新しい五反田の景色をしっかり感じることができました。
歴史ある寺院や庭園、高級住宅街を歩いた直後だけに、同じ街の中でこれほど異なる表情が共存していることに驚かされます。

◆散策を終えて

今回歩いてみて実感したのは、五反田という街の奥深さでした。飲み屋街やオフィス街というイメージの裏側には、池田山という歴史ある高級住宅街があり、由緒ある寺院や美しい日本庭園、美智子さまゆかりの場所など、多彩な魅力が静かに息づいています。

坂の多い街ですが、その坂を上るたびに新しい景色や発見が待っています。
次回は荏原畠山美術館の開館日に合わせ、今度こそ空中庭園にも足を運んでみたいと思います。

五反田は、飲み屋街やオフィス街だけの街ではありません。歴史と文化、豊かな緑、そして新しい街づくりが調和する、歩けば歩くほど魅力が見えてくる街です。そんな新たな発見を胸に、大満足の一日となりました。

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