2026年7月22日
【東京散歩】歴史と映画・ドラマの舞台を巡る東京さんぽ

東京・四谷には、歴史ある寺社や迎賓館、映画『君の名は。』の聖地、神宮外苑、国立競技場など、東京を代表する名所が徒歩圏内に集まっています。
今回は、ミシュランガイド掲載の人気中華でランチを楽しみながら、四谷三丁目から迎賓館、神宮外苑、国立競技場へと歩き、歴史と映画・ドラマの舞台を巡る約6kmの散策をしてきました。
<散策コース>
四谷三丁目駅 → 荒木町(遊猿でランチ)→ 須賀神社 → 迎賓館赤坂離宮 → 学習院初等科 → 明治記念館(さざれ石・御観兵檜)→ 神宮外苑 → 聖徳記念絵画館 (現在休館中)→ 国立競技場
歩行距離:約6km
所要時間:約4~5時間(ランチ・見学を含む)
坂道はやや多いものの、歴史、建築、自然、映画やドラマのロケ地など見どころが次々と現れ、飽きることなく歩けるコースです。
四谷グルメから始まる散策

散策は四谷三丁目駅からスタート。まず向かったのは、荒木町にある人気中華料理店「遊猿」です。
遊猿は、ミシュランガイド東京2020で「ビブグルマン」を獲得した実力店。「ビブグルマン」とは、価格以上の満足感が得られる料理を提供する店に贈られる評価で、味だけでなくコストパフォーマンスの高さでも定評があります。
開店時間の11時30分をやや過ぎた頃に到着しましたが、カウンター席にはすでにお客さんが。ほどなく相席となり、食事を終えて店を出る頃には外に行列ができていました。人気の高さがうかがえます。
店内は一般的な町中華とは一線を画し、杉材をふんだんに使った山小屋風の温もりある空間。木の香りに包まれた落ち着いた雰囲気で、中華料理店とは思えないほどおしゃれで居心地の良い空間です。
ランチは数種類から選ぶことができ、今回は油淋鶏(ユーリンチー)を注文しました。
メイン料理に加え、サラダビュッフェと具だくさんのスープが付いて1,500円。味、ボリューム、サービスの三拍子がそろった内容で、「これで1,500円?」と思うほどの満足感でした。ビブグルマンに選ばれた理由がよく分かる一軒です。
この店がある四谷の荒木町は昔ながらの料亭や飲食店が並んでいます。中華だけでなく、和食や寿司、とんかつ、洋食など多彩なお店が集まり、ランチには困りません。
夜は情緒ある飲食街へと表情を変える、四谷を代表するグルメスポットです。
歴史と文化を感じる街歩き

四谷三丁目は坂道が多く、昔ながらの住宅や寺院が数多く残る歴史ある街です。古い木造住宅の隣には高級マンションが建ち、新旧が自然に調和した街並みが印象的でした。都心とは思えない静かな雰囲気が漂っています。
また、入ったコンビニのお客さんの殆どが外国の方でした。四谷が多国籍になっている一端を垣間見ました。
◆須賀神社
四谷三丁目から歩いて須賀神社へ。境内には外国人観光客の姿が目立ちます。その目的は映画『君の名は。』で有名になった参道の石段です。映画のラストで、長い年月を経て再会した瀧と三葉が「君の名前は?」と互いに声を掛け合う感動のシーンの舞台となった場所として知られています。

須賀神社の石段
石段の上から眺める四谷の街並みは、映画そのままの風景。四谷周辺には映画に登場した場所が点在しているので、聖地巡礼を兼ねた散策もおすすめです。
◆迎賓館赤坂離宮
須賀神社から迎賓館赤坂離宮へ向かいます。
Googleマップでは南元門が表示されますが、入館受付はさらに坂を上った西門になります。

迎賓館赤坂離宮
まず驚いたのは、空港さながらの金属探知機と手荷物検査。日本を代表する迎賓施設ならではの厳重な警備が行われています。今回は特別公開で、本館内部まで見学することができました。残念ながら館内は撮影禁止ですが、その分、一つひとつの装飾をじっくり目に焼き付けることが出来ます。
「彩鸞の間」「花鳥の間」「朝日の間」「羽衣の間」など豪華な広間が続き、大理石の柱、シャンデリア、緋色やクリーム色を基調とした内装、精巧な天井画など、その美しさはまさに宮殿そのものです。壁には天皇家を象徴する菊花紋章と、日本政府を表す五七桐紋が並んで掲げられ、日本の迎賓施設であることを感じさせます。
世界各国の国王や大統領、首相などを迎え、首脳会談や晩餐会が行われる場所だけに、その荘厳さには圧倒されました。
迎賓館を出ると、そのすぐ隣には学習院初等科があります。「迎賓館の真隣に、皇室のお子様たちも通う私立学校が当然のように鎮座している」というこの極めて特殊な配置には、東京の、そして日本の階層社会の縮図を見るようでした。
そこから神宮外苑方面へ向かって歩きます。緑豊かな道はアップダウンが続き、距離もありますが、木陰が多く気持ちよく歩けます。
◆明治記念館の「さざれ石」
途中で立ち寄ったのが明治記念館です。「さざれ石」は神社にあるものと思っていましたが、実際は明治記念館の庭園奥にありました。
受付で尋ねると、とても親切に案内してくださいました。一度館内を抜け、庭園へ進むと静かにたたずんでいます。

さざれ石
国歌『君が代』に歌われる「さざれ石の巌となりて」のモデルとなった石を目の前にすると、不思議と自然に手を合わせていました。
以前、国歌『君が代』発祥の地とされる鹿児島や京都の下鴨神社を訪れた際にも、さざれ石にまつわる場所を紹介しましたが、東京の中心で同じ歴史に触れられることに不思議な縁を感じました。場所は違っても、日本の歴史や文化を伝える象徴として大切に受け継がれていることを実感します。
→「鹿児島欲張り旅2 桜島から霧島神宮」
→「世界遺産・上賀茂神社と下鴨神社を巡って」
◆御観兵檜
神宮外苑イチョウ並木に向かって歩くと「御観兵檜(ごかんぺいひ)」の実生木があります。

御観兵檜(ごかんぺいひ
明治天皇ゆかりの御観兵檜は強風で倒木しましたが、現在はその木から自然に芽吹いた実生木が大切に育てられています。歴史を受け継ぐ命の力を感じる場所でした。
◆神宮外苑(イチョウ並木)
この周辺は、1990年代初頭のトレンディドラマ『愛という名のもとに』をはじめ、数え切れないほどの映画やドラマのロケ地として使われてきた、ある種の「東京のデジャビュ(既視感)」が詰まった場所です。

神宮外苑のイチョウ並木
美しく整えられた並木道を歩いていると、「あ、あのシーンの場所だ」「ここで主人公が立ち止まっていたな」と、かつてテレビ画面を通して憧れた東京の姿がオーバーラップしてきます。ドラマファンにはたまらない散策エリアです。
本当は聖徳記念絵画館も見学する予定でしたが、この日はしばらく休館とのことでした。重厚な外観だけを眺め、次回の楽しみにしました。
◆国立競技場
最後は国立競技場へ。

国立競技場
東京2020オリンピック・パラリンピックのメインスタジアムとして建設された競技場は、木材を多用した温もりあるデザインが印象的です。周囲の緑とも調和し、巨大な建築物でありながら圧迫感を感じさせません。
今回歩いた四谷三丁目から神宮外苑までの約6kmは、歴史ある寺社や迎賓館、日本を代表する建築、映画『君の名は。』やドラマ『愛という名のもとに』の舞台など、多彩な魅力が凝縮された散策コースでした。
坂道は少し多いものの、その先々で新しい発見が待っています。グルメを楽しみ、歴史に触れ、映画やドラマの世界を感じながら歩ける、東京ならではのおすすめコースです。ぜひ半日から一日かけて、ゆっくり歩いてみてください。
こちらの散歩の様子はInstagramでもご覧いただけます。
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